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定常宇宙論
ガモフが「ビッグバン理論」を唱えたのと同時期に、イギリスの天文学者ホイルらがビッグバン理論に対抗する「定常宇宙論」を提案しました。
定常宇宙論とは、宇宙は膨張しているけれども、不変であるというものです。妙な理論に聞こえますが、宇宙が膨張して「すきま」ができると、そこに新たに銀河が真空から生まれてくることで、宇宙は一定の密度や温度を保つと考えたのです。
定常宇宙論では、とりあえず「宇宙に始まりがある」という考え方が不要になります。発表当時は、ビッグバン理論より支持する科学者が多かったほどです。
また、1951年、当時のローマ法王が「ビッグバン理論は聖書の天地創造説と矛盾しない」という発言をしました。先ほども触れたように、ビッグバン理論では「宇宙がなぜ、どのように始まったのか」ということは説明できませんでした。これはキリスト教にとっては好都合でした。「最初の宇宙の卵は、神が作った」と言えるからです。
この発言により、科学者の多くはかえってビッグバン理論を無視するようになりました。科学は、自然現象を理解する際に「神様がそのようになさった=人間には説明できない」というものを、できるだけ減らしていこうとする学問ですから、神様に支持されるビッグバン理論の賛同者が減るのも、無理のないことです。
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